月を狩る者狩られる者
こんな感じで、数日は幸せを噛み締めていた。
でも、世の中終わりのないことなんてない。
ある日、いつものように情報収集に行こうとマンションの駐車場へ下りたら奴がいた……。
「やぁ、二人とも……久しぶり」
狂気を内に隠した優しい微笑をたたえ、十六夜は私達の前に現れた。
一瞬、全身に恐怖が蘇った。
でも……。
大丈夫。
朔夜が側にいる……。
そう思うだけで恐怖は自然と消えていった。
私はしっかりとした眼差しで十六夜を睨む。
すると十六夜は目を見開き、次に物凄い形相になる。
「望……そいつに抱かれたんだね……」
憎々し気に呟いて、今度は狂気を隠そうともせずに笑い出した。