月を狩る者狩られる者
でも、あまりに簡単に終わるので違和感は拭(ぬぐ)えない。


私は違和感の正体が不明なままで、朔夜の方に意識を向けた。

いくら朔夜が強くても、やっぱり気になるから……。

正体不明な違和感を気にしている余裕はない。



振り返ると、朔夜はすでにほとんどの配下の人間を倒していた。

最小限の打撃で、確実に一人一人を気絶させている。


「ん? 望、そっちは終わったのか?」

敵の数が少なくなって、余裕の表情で朔夜が聞いてくる。


私は「うん」と答え、力を抜いた。

朔夜の姿を見てホッとしてしまったらしい。



でも、奴はその瞬間を狙っていたんだ。
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