月を狩る者狩られる者
「わ、私だって血を飲む趣味も、見ず知らずの男にキスされる趣味もないわ!」


まだ恐怖心は残っていたけど、私は強がって言い放った。


「ふん……まだ反抗する気力があるのか」

呟き、男は見下す様な目で私を見た。

いや、むしろ観察と言った方が近かったかもしれない。


私はそんな男に怒りを感じ、睨み付ける。

先程までの怯えた自分など嘘のように。



どのくらい時間がたっただろう。

多分実際の時間は1、2分だ。

でも、私は何十分も睨みあっていた気がした。


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