月を狩る者狩られる者
気付くと、私は朔夜の腕の中にいた。
初めての夜と同じく私の頭を優しく撫でている。
どう、なったんだろう……。
私は、朔夜に殺されるはずじゃなかったの?
私は、何で生きているの?
「どうして……?」
疑問を口に出し、その自分の声が耳に届いてやっぱり自分は生きているのだと実感した。
「私の命も、奪うんじゃなかったの?」
きっと、捨てられた子犬のような目をしていたと思う。
私の命は、いらないの?
全てが欲しいと言ってくれたのに……。