月を狩る者狩られる者
朔夜は私の頭を撫でながら答えた。


「命も欲しいが、もっと欲しいものが出来た」

「……何?」

「時だ。お前が生きて死ぬまでの時間」


「……え?」


それって……。


「俺と共に生きろ。死ぬまで……いや、死んでも離さない」

そう言って、触れるだけのキスの後朔夜は囁いた。




「愛してるよ、望」




涙が、溢れる。


愛してる……その言葉が、朔夜の口から聞けるとは思っていなかった。


「私も」と言った声は、ちゃんと朔夜に聞こえただろうか?

涙声だったから、聞こえなかったかな?


でも、それでも良い。

これから、何度でも言えるから……。


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