月を狩る者狩られる者
自分にとって良くないことを男は企んでいる。

そうはっきり分かった。



「お前の名前は?」


警戒する私の頬に手を添え、顔を覗き込むように見ながら男が聞いてくる。


一瞬クラリときた。

男は、自分の美しさを最大限に発揮出来る行動を知り尽くしているのだろうか。


私が男に魅せられて何も言わないでいると、男はどう思ったのか言い直した。


「俺の名は朔夜(さくや)。お前の名は?」


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