月を狩る者狩られる者

「んっ……朔夜……」

自然と甘ったるい声が漏れてしまう。


朔夜に見つめられて、無意識に自分からキスをしようとした――けれど。




「あー……その。……私はしばらく席を外そうか?」

いたたまれないといった感じの佐久間さんの言葉がその場の甘ったるい空気をぶち破った。


そして私は現実に引き戻される。


そう、ここは日本ヴァンパイアハンター協会本部の本部長室。

私達が血液補給のために本部を訪れると、本部長直々に依頼したい事件があるので来て欲しいと受付の女の人に言われた。


そしてこの部屋に入り、とりあえず血液補給を先に、と言うことで今に至る。
< 250 / 421 >

この作品をシェア

pagetop