月を狩る者狩られる者
そんな私の思考を唯一途切れさせる訪問者がクレハ。

彼は頻繁に用事があると言ってはこの部屋に来るのだ。


そう、今も。



「ほら、血飲みなよ。あんまり飲まれて元の強さに戻られるのも困るけど、全く飲まないで死なれるのも困るんだよ」

クレハは最早口癖の様なその言葉を言って血液パックを差し出した。

寝ながらでも飲めるようにストローがさしてある。


私はその血液パックから顔を背けた。

どうせ私は朔夜の口移しじゃないと血は飲めないし。


「もー。望死にたいの? ちゃんと飲んでよ!」

クレハはそう言ってダダをこねた。


やっぱりそういうところは子供だ。
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