月を狩る者狩られる者

でも、微笑ましいとは思えない。


「私は朔夜の口移しじゃなきゃ血は飲めないわ。拒否反応で吐いてしまうから」

無駄だとは思うけど、暗に“だから朔夜に会わせて”という意味を込めて淡々と説明した。


「えー何だよそれ」

不服そうな声が返って来る。

「もしそうだとしても会わせてなんかやらないけどね。っいうか無理だし」

「無理?」

「そう、あの男は他の部屋で姉さんといるからね。姉さんにまだ望を始末して無いって知られたら怒られるし」

クレハはやれやれと大人ぶって言った。


他の部屋?

「他の部屋って事は朔夜は同じ建物の中にいるの!?」
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