月を狩る者狩られる者
私は血を拒絶すると言うより、クレハを拒絶する感覚で血を飲み下さなかった。

するとクレハはご丁寧に私の鼻をつまみ、呼吸出来なくさせる。


息苦しさに耐え切れなくなった私は、仕方なく血を飲んだ。


「っくっげほっはぁ、はぁ……」

クレハが離れていき口と鼻が自由になると、私はすぐに酸素を求めてむせた。



「僕の口移しならどうかなーと思ってやってみたんだけど。なんだ、やっぱりあの男じゃなくても――」

「ごほっ!」

クレハの言葉の途中で私はせり上がって来るものを抑えきれず吐いた。



やっぱりダメだ。

朔夜じゃ無いと拒絶してしまう。

 
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