月を狩る者狩られる者

「お前さえいなくなればいいのよ! そうすれば全て上手くいくの!!」

それは、自分に言い聞かせている様でもあった。

もはや狂気に近い。

私はそれに哀れみすら感じた。


目を閉じ、一呼吸する。


もう話すことはない。



目を開くと、私は義務的に告げた。

「吸血鬼コトハ。多数の人間の不法吸血首謀者として貴方を逮捕します」


ハンターとして言った言葉だった。

コトハが狂気に身を任せてしまった時点で、話し合いの余地は無くなったから。
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