月を狩る者狩られる者
「朔夜!?」
私は朔夜の名を呼びながら声の方を見る。
まだ上手く体が動かないのか、ぎこちなくこっちに歩いて来ていた。
私の肩に腕を置き、それを支えのようにして立ち止まる。
「大丈夫なの?」
「大丈夫だ。痛いわけでも苦しいわけでもないからな」
朔夜はそう言って私の額に口付けた。
よくやった、とねぎらう様に。
そんな私達にコトハは呆然と問いかけてきた。
「朔夜の血を……飲んだ?」
その声にコトハを見ると、信じられないといった風に目を見開いていた。