月を狩る者狩られる者
すると、いきなり腕を引かれて私はベッドの中に倒れ込んだ。

素早く朔夜の腕が腰に回り、抱き締められる。


「ちょっ!? 何するのよ! 離して!」

朔夜の腕から逃れようとしたけれど無理だった。

それどころか朔夜は。

「あぁ……やっぱり女は柔らかいな……」

と呟いてさっさと眠りに落ちていく。


眠ったなら腕の力も緩むかと思って、もう一度暴れてみたけれどビクともしなかった。



あ……だめ……もう、寝る……。


ただでさえ眠いのに、シャワーを浴びてさっぱりして、暴れて疲れた。

しかもふかふかのベッド。


それに朔夜の体温が程よく温かくて……。

朔夜の心臓の音が子守唄のように耳に心地良い。


もう、眠気を我慢することなんか出来るわけがなかった。
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