あやまち
あたしもグラスに口をつけて、冷たいお茶を喉へ流し込んだとき、隣から、小さく息を吐くのが聞こえて……


それと同時に、翔太の視線がこっちへ向くのがわかった。



「悠亜」



翔太の口から、やさしく放たれたその声に、あたしはそのまま隣を見上げる。


そこには、悲しそうに眉を下げた翔太がいて……


その表情に、胸がぎゅっと掴まれたように痛くなった。


そんなあたしをよそに、翔太は静かに口を開いた。



「初めて会った日のこと、覚えてる?」



初めて、会った日?



「覚えてるよ」



麻希の部屋で三人で飲む予定が、その前に渉と翔太が飲んでいたらしく……


渉は、そのまま翔太も連れてきたんだ。


初めて会った時の翔太は、少し酔っていたせいもあってテンション高めだったけれど……


凄く明るくて笑顔が眩しい男の子だなって思った。

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