その瞳で見つめて~恋心~【完】
「──水嶋さんって、ホントに合コンのこと知らなかったんだ」
通い慣れた道に入ったはずなのに、隣にいる人が違うだけで、いつもの道ではないような感覚だ。
「うん。昨日知って、進藤先輩にお願いしたの」
「ふーん。そうなんだ」
あたしが合コンのことを知らなかった話をしていて、あることを思い出した。
「そういえば進行してた人が言ってたよね? 蓮夜君は合コンに参加しない主義だって」
『合コンに参加しない主義だろ?』──。
蓮夜君が入ってきたとき、司会を務めてくれた彼の言葉が思い浮かんだ。
その『合コンに参加しない主義』のついての真意を探ろうとすると、彼は困ったように眉間にしわを寄せて、眉を垂れ下げる。
「あー、それ? 俺、合コンって苦手なんだよ」
「え。苦手……?」
「ああ」
蓮夜君の口から意外な答えが返ってきて、鳩が豆鉄砲を食らったような表情をしてしまう。
あたしの反応を見て、彼は眉の間に作ったしわをますます深く刻んで、頭をかいた。
「俺、パーティみたいな騒がしいの、苦手つーか、嫌いっつーか……」
よほど嫌悪感があるらしく、蓮夜君は語尾を濁した。
「へえ……。意外。蓮夜君って明るくて気さくだから、得意そうなのに」
「そんなことねーよ」
「そうなんだ……」
蓮夜君みたいな人は、どんな場面でも場を盛り上げてくれそうだ。
通い慣れた道に入ったはずなのに、隣にいる人が違うだけで、いつもの道ではないような感覚だ。
「うん。昨日知って、進藤先輩にお願いしたの」
「ふーん。そうなんだ」
あたしが合コンのことを知らなかった話をしていて、あることを思い出した。
「そういえば進行してた人が言ってたよね? 蓮夜君は合コンに参加しない主義だって」
『合コンに参加しない主義だろ?』──。
蓮夜君が入ってきたとき、司会を務めてくれた彼の言葉が思い浮かんだ。
その『合コンに参加しない主義』のついての真意を探ろうとすると、彼は困ったように眉間にしわを寄せて、眉を垂れ下げる。
「あー、それ? 俺、合コンって苦手なんだよ」
「え。苦手……?」
「ああ」
蓮夜君の口から意外な答えが返ってきて、鳩が豆鉄砲を食らったような表情をしてしまう。
あたしの反応を見て、彼は眉の間に作ったしわをますます深く刻んで、頭をかいた。
「俺、パーティみたいな騒がしいの、苦手つーか、嫌いっつーか……」
よほど嫌悪感があるらしく、蓮夜君は語尾を濁した。
「へえ……。意外。蓮夜君って明るくて気さくだから、得意そうなのに」
「そんなことねーよ」
「そうなんだ……」
蓮夜君みたいな人は、どんな場面でも場を盛り上げてくれそうだ。