北極星の約束
その話を聞いたあと、

冬は亜実の仏壇に手を合わさせてもらった。




遺影の中の亜実は、鈴によく似ていて



とても愛らしく、綺麗だった。










「あ、おい、冬やん!」



2人で空を見上げていると、冬を呼ぶ声がした。


視線を地上に戻すと、男の子が2人、



鈴たちの方へ歩いてくる。





「大輝っ!」


冬は嬉しそうにその男の子の方へ行き、
さっき冬を呼んだ子に飛びついた。




「おー、元気やな」


彼は佐竹大輝(さたけ だいき)。



近くの共学高の1年生で、


冬の恋人。




中学校は、鈴も一緒だったからよく知っている。


付き合い始めたのも、



鈴と冬が仲良くなった中学3年生の頃からだった。
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