暴走族の秘密の姫君
「でも、私なら大丈夫だから。心配しないでよ」
その私の答えにさらに目を丸くする鈴木君。
私は早口でしゃべり、そのまま教室を出た。
さて…この指示通り時計塔の裏に行ってあげようじゃないの。
ふらふらと廊下を歩いていると、前から鈴木君と仲のいいあの有名な4人が歩いてきた。
4人とも、すごく楽しそうで…、羨ましい。
「あ、伊織ー!!」
その時、委員会が一緒の鈴木さんが大きな声で叫んだ。
…伊織?
「…!追ってきたか…」
鈴木さんの一言で鈴木君が私を追ってきたことがすぐに分かった。
私はそういらだたしげに一言つぶやいて時計塔へとダッシュした。