暴走族の秘密の姫君
「でも、その子が助けてほしいって言ったの?
言ってないなら・・・それって単なるおせっかいじゃない。あの子にとってもありがた迷惑よ」
…もっともなことを言ってのけるのは鏡花。
「でも、私たちなら助けられる!」
と汐梨が反論する。
確かに俺たちならあの子を助けることが出来る。
…たぶんこの学年ならみんな知っている族「皐月」。
俺たちは、そこの幹部だ。
ただ、その族のことを知っていても俺たちが幹部だと知っているのはごく少数。
みんな…知らない事実だ。