暴走族の秘密の姫君


「うん、大丈夫だけど…」



「ならよかった」


本当にほっとしたような顔をする鈴木君。


私はその顔に自分の頬をふにふにと触る。


…もしかして、殺気が出てた?


そんなつもりがなくても出てたのかもしれない。



「でも…」


その言葉に鈴木君が再度私のほうを向く。


「私たちなら勝てたとか…そうやって頭に乗るのはやめてもらってもいい?…迷惑なんだ」


私は思ってたことを口にしてしまう。



…言い過ぎたのかも。

でも、これくらいでちょうどいい。


これ以上付きまとわれても困る。


5人のほうを見ると、驚いた顔をしている。


さすがに私がこんなことを言うとは思わなかったんだろう。


< 27 / 99 >

この作品をシェア

pagetop