暴走族の秘密の姫君
「うん、大丈夫だけど…」
「ならよかった」
本当にほっとしたような顔をする鈴木君。
私はその顔に自分の頬をふにふにと触る。
…もしかして、殺気が出てた?
そんなつもりがなくても出てたのかもしれない。
「でも…」
その言葉に鈴木君が再度私のほうを向く。
「私たちなら勝てたとか…そうやって頭に乗るのはやめてもらってもいい?…迷惑なんだ」
私は思ってたことを口にしてしまう。
…言い過ぎたのかも。
でも、これくらいでちょうどいい。
これ以上付きまとわれても困る。
5人のほうを見ると、驚いた顔をしている。
さすがに私がこんなことを言うとは思わなかったんだろう。