暴走族の秘密の姫君


「あはは、お前は平凡なのになぁ!!何の才能も無いのになぁ…良くこの学校にも着てられんなぁ」


その男子の一言で、私の怒りは爆発したんだ。



隣で友達が「やめなよー」とか面白がって言ってんのが分かる。


うるっさい。うるさいうるさいうるさい。


今この状況の音が…全部が雑音に聞こえる…。



「まぁ、いいや。お前が気にしてないなら「…っさい」


私はその言葉にゆらゆらと立ち上がった。


「え?なんか言ったか?」


まだその男子は笑い続けてる。


「うるさいって言ってんの。黙れって言ってんの。…分かってる?」



私の声が相当な音量だったらしく、教室が静かになる。


こいつに私の気持ちが踏みにじられてるかと思うと、ものすごくいらいらする。



「だってお前に才能がないのは本当のことだろ?」


< 35 / 99 >

この作品をシェア

pagetop