暴走族の秘密の姫君
そんな回し蹴りがくるとは思ってなかったからか、相手は一発で倒れた。
……喧嘩の相手がクラスメートじゃないってすごく良い。
手加減しなくていいから。
そして、零の元へ行こうとしてみんなが黙り込んだことに気づく。
「………紫、強いね………。なんかやってたの?」
撫子が驚いたように私に言った。
やってたこと?
習い事の話かな。
「空手柔道…剣道、ピアノと水泳とか…あとは体操かな」
…その言葉に更にみんなが驚いたような顔をする。
そして、零がこっちに寄ってきた。