暴走族の秘密の姫君
そんな恐れ多いこと出来るわけない。
その5人は新入生…高一の私たちの中でも有名人。
みんなそれぞれにファンクラブがあるくらいの人気もの。
クラスで浮いてるような私とは違うんだ。
もし、私がその5人に話しかけるようなことがあれば確実に私は今よりひどい状況になる。
無視、いじめ、その他もろもろ。
考えただけで2年前の中2の出来事が容易に思い出せてしまう。
…そんなの、嫌だっ…!!
「紫ちゃん?!大丈夫?!
震えてるけど…。保健室行く?行かなくて大丈夫?」
隣から鈴木君が心配してくれてるのが分かる。
でも、そんなことなりふり構ってらんない。
「うん、大…」
そこで、私の意識は途絶えた。