暴走族の秘密の姫君
会いたかった
…あの5人と話す姿を見て一瞬で気づいた。
私がそんなわけないと思っていた、あのこと。
私を、「紫さん」と呼ぶのは…夏樹しかいない。
でも、ここに夏樹がいるわけないって思ってた。
「紫さん…相変わらず強いですね?でも、俺も強くなったんですよ!今度お相手願えますか?」
そういたずらっぽく笑う夏樹。
「変ってないね、紫。いや、断然強くなったかな。
・・・久しぶり。会いたかったよ、紫」
…この、懐かしい声は…完全に零の声だ。
でも、どうして…零がここにいるの?
その答えを言うように零は声高らかに叫んだ。