暴走族の秘密の姫君
「紫、良いよ。こんなのの冗談に付き合わなくても。こいつ、相当遊んでるからさ」
そうあきれたように私に話す汐梨。
うん、伊織君…明るめに染めた髪に甘いマスク。
見た目からしてかなり遊んでそう…。
「うん、遠慮しておこうかな」
そうやんわり言うと伊織君も笑っていた。
「はい、次は鏡花ねー」
「えぇ。あたしは佐伯鏡花。称号は如月。彼氏?…彼氏ならそれ。
あたしのことも鏡花、って呼んでくれれば良いから。ね、紫」
そう私を見て笑ったのが、鏡花。
綺麗な感じの見た目にきれいに巻いてある髪。一見高飛車そうに見えるけど…そうでもないのかも。
あと気になるのは…彼氏がそれってことだけど。