24時間プロデュース【完】
傍目から見れば試着室の前で
黒ずくめの男にワンピースを押し付けながら抱き締められている女の子、
の奇怪な図が完成してしまっている。
ちょっと…!
「かけ」
「辛かったな」
焦って洩れた音は彼に依って遮られる。
…え?
「ずっとそれが枷になってたんだろ。
だから怖くて着れなかったんだな」
「っ、」
図星を指されたあたしは息を呑む事しか出来ず、
震える手が降下する。
「けど、お前は傷付く事も無いし、傷付いたなんて思わなくて良いんだ」
架の手が優しく頭に落ちてきて
そのままゆるゆると撫でられる。
……?
意味深な台詞が理解出来ず顔を上げると
其処には柔らかな笑みを携えた架の顔。