24時間プロデュース【完】
「さっ、き、走っ、たか、ら…」
息も絶え絶えにそう答える男は本当に苦しそうで、とても演技とは思えなかった。
“あたしの同情を誘う為”なんて狡賢い考えで、こんな演技出来無い。
って言うか、どう見ても演技には見えない!
そしてこんな状況で男を置いてこの場から去ろうなんて
冷酷さも残念ながらあたしには無かった。
ど、どうしよう…、
走った位でこんなになるものなの!?
あ、もしかしたら走る前から具合が悪かったのかも知れない。