24時間プロデュース【完】
「架は、結局、手術を受ける事にしたの?」
「…うん、明日」
「っ! 明日!?」
「そう、俺自身はまだ決め兼ねてたんだけど親が…
母さんが手術受けてって強く言うもんだから。
でもやっぱり迷ってしまって病院抜け出して来た。
見付かったら連れ戻されるの覚悟で」
「先生は俺の意思を尊重してくれるみたいだから
俺が手術をノーと言ったらキャンセルにはなるみたいだけど…」
“苦手なんだよな、自分のせいで人が悲しい顔をするのを見るの”
はぁっ、と深い溜め息を吐いた。
「要するに臆病者なんだよ!
母さんに悲しい顔させたく無くて手術受ける事にしたから
母さんを前にして“やっぱり手術受けるの迷う”なんて今更言い出せないし
それで逃げて来たし」