運命の、その場所で

「はい。」

私よりはるかに小さいちびっ子は、
下から私を見上げてボールを差し出してきた。


「…なに?」



「お姉ちゃんも、キャッチボールしよう。」


「え?」


小さい手いっぱいにボールを掴んで、
輝いた目で私を見てる。



「ユキも、しよう!!」

遠くで彼の声が聞こえて、
パっと上を向いて、その先を見ると
みんなが待っているのが目の前に映った。



「……。」



言葉を失う私に、ちびっ子が私の手を引っ張った。


―ペチ

「え?」


< 58 / 251 >

この作品をシェア

pagetop