運命の、その場所で

「え?今?」

「うん。今!呼んでよ?俺のこと。」


あれからどれくらい時間が過ぎたのかな、
空はさっきよりも暗さを増していた。

彼は、マフラーにすこし顔を埋めながら寒さをしのいでこっちを見てる。


「…な…な…」

「ククク。」

また笑う…

「な…なーんで、笑うの?」

「そんな名前じゃねーよ!」

笑いながら、ちょっとショックって感じの顔してる。


「フフ…そんなの分かってるって。」

私も、ちょっと笑ってしまった。
< 71 / 251 >

この作品をシェア

pagetop