不運平凡少女が目立つ幼なじみに恋をした。


理来を追おうとしたとき、尾花さんは私の腕を掴み引き寄せた。「え、?」そのまま強く抱きしめる。(待って、意味わかんない)


なんで私尾花さんに抱きしめられてるの。なんでドキドキしてるの。「ほら、ドキドキしてるじゃん。」尾花さんはからかうように笑う。


「っ!」


咄嗟にドン、と突き飛ばし私は尾花さんから距離を取る。「顔真っ赤だよ。」指摘され、さらにかああと赤くなった。まわりの生徒がじろじろと私達を見ている。



私はその場から逃げるように走り出した。(恥ずかしい)なんでこんなにドキドキするんだろ、理来と一緒にいるときはふわふわして安心してもっとそばにいたいって思うのに。尾花さんといるときはまるで違う。



村上君と並んで歩く理来の背を見つけた時、私は勢いに任せて抱き着いてしまった。頭がふわふわする、熱い。





___理来サイド


どん、と突然背中に衝撃が走り振り向くとそこには先ほど突き放したはずの心がいた。え、なんで俺心に抱き着かれてんの。「理来、ごめんなさい。」潤んだ瞳で自分を見上げてくる彼女は、可愛い。

っていうか可愛すぎてやばい。どうしよう。苛々してたのに一瞬でどうでもよくなった。心しか目に入らない。「うわーここちゃん大胆!」どっどっどっど、鼓動が早くなる。

自分から抱きしめたりするとき以上に心臓が煩くてやばい。俺壊れるんじゃないだろうか。もうどうしよう。


「理来。」

翔に呼ばれて、はっとなり彼を見ると翔は俺を見て爆笑した。



「お前、ここちゃんより顔真っ赤!」



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