苦く甘い恋をする。
ほんの少し血の滲んだ唇を、親指でクイッと拭う。
眉間にシワを寄せたから……あぁ、怒り出す?
そう思った瞬間、長谷川くんは大爆笑した。
「ヤッベ。こんなの、マンガとかドラマとか?
そんな作り物の世界でしか見たことねぇし?
つーか、俺、今まで女にされたことねーし」
「…………」
「やっぱさ、おまえ。面白いわ!!」
私の両肩をバンバン叩き、長谷川くんは目尻に浮かんだ涙を、曲げたひとさし指でクイッと拭いた。
眉間にシワを寄せたから……あぁ、怒り出す?
そう思った瞬間、長谷川くんは大爆笑した。
「ヤッベ。こんなの、マンガとかドラマとか?
そんな作り物の世界でしか見たことねぇし?
つーか、俺、今まで女にされたことねーし」
「…………」
「やっぱさ、おまえ。面白いわ!!」
私の両肩をバンバン叩き、長谷川くんは目尻に浮かんだ涙を、曲げたひとさし指でクイッと拭いた。