苦く甘い恋をする。
長谷川くんは、何とかするって言ってくれたけど……。


今度は未遂じゃ済まないかもしれない。


だから、私は嘘をついた。


どこまで私をバカにする気だ!? アイツ。


そんな、はらわたが煮えくり返るような怒りに包まれながら、愛海の前では平静を装う。


「私、長谷川くんのこと嫌いだから。
ある意味、一番安全でしょ? 彼が」


半分の本音と半分の嘘。
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