Signs Of Love【クリスマス短編】
「果歩?どうした?疲れた?」
懐かしさに浸るように、ボーっとしていた、あたしの顔を先輩が覗き込む。
それだけで、ドキドキする心臓。
それを悟られないように
「だ、大丈夫です…」
平然を装って答える、あたし。
「そうか?じゃあ、あと少しがんばろう、な?」
先輩はそう言って笑うと首元に指をひっかけて、ネクタイを緩める。
その仕草にドキって、心臓が波打つ。
先輩がコレをするのは、あたしと二人っきりの時だけ。
先輩は他の人がいる時は、あたしのこと「吉川さん」って、呼ぶけど。
二人っきりの時は「果歩」って名前で呼ぶ。
これって、何かのサイン?
ただ、あたしが先輩にとって気の許せる後輩だから?
それとも、あたしは先輩にとって少しは特別な存在?