Signs Of Love【クリスマス短編】


「果歩?どうした?疲れた?」



懐かしさに浸るように、ボーっとしていた、あたしの顔を先輩が覗き込む。



それだけで、ドキドキする心臓。



それを悟られないように



「だ、大丈夫です…」



平然を装って答える、あたし。



「そうか?じゃあ、あと少しがんばろう、な?」



先輩はそう言って笑うと首元に指をひっかけて、ネクタイを緩める。



その仕草にドキって、心臓が波打つ。



先輩がコレをするのは、あたしと二人っきりの時だけ。


先輩は他の人がいる時は、あたしのこと「吉川さん」って、呼ぶけど。



二人っきりの時は「果歩」って名前で呼ぶ。



これって、何かのサイン?


ただ、あたしが先輩にとって気の許せる後輩だから?


それとも、あたしは先輩にとって少しは特別な存在?



< 23 / 66 >

この作品をシェア

pagetop