Signs Of Love【クリスマス短編】
「じゃあ、目を閉じて、ゆっくり50数えて」
そう言って、フッ…と笑った先輩があたしから離れる。
あたしを抱きしめてた先輩の腕が離れて、また寒さを実感する。
先輩に言われた通りに目を閉じれば、あたしは再び闇に包まれる。
だけど、もうさっきみたいに怖くはなくて。
その訳は。
「1…、…2…、3――…」
あたしが数を数え始めると、あたしのその声をなぞるように。
「1…2、…3……」
って、暗闇の中で先輩の声が聞こえるから。