Signs Of Love【クリスマス短編】
「――…50…」
数え終わったと同時に再び訪れる静寂。
凍えそうなくらい寒い事務所内は静かで、ドキドキと絶え間なく波打つあたしの心臓の音が響きだしそうで怖くて。
「…、め、開けてもいいですか…?」
そう、問いかけたあたしに。
「どうぞ…」
先輩の優しい声が返ってきて、その優しさに導かれるように、瞼を上げた、あたしの瞳に映ったのは。
温かい光がゆらゆらと揺れながら灯るキャンドルが立てられた赤いイチゴがのった丸いケーキと。
「メリークリスマス、果歩…」
それを大事そうに持って、微笑む大好きな先輩。