【短編】message
作戦会議は僕の部屋で行われていた。
もちろん、宴会の後片付けと同時進行で。
昨夜のビールの空き缶をゴミ袋に放り投げていく。
「明日は燃えるごみの日か。」
「さっきは、なかなかの名・独り舞台だったぞハル。」
「茶化すなよ。」
僕は苦笑した。
そういえば、燃えないごみは昨日だった。
「あのさ、ハル。関係あるかはわからないけど、俺、思い出したんだよ。」
「何を?参考までに聞かせてくれよ。」
「美奈ちゃんてさ、事件の日は学校の帰宅途中だったんだよ。なのに、発見されたときランドセルが見つからなかったんだ。」
「なんだそれ。おかしな話だな。犯人が持っていったのか?」
「そうなんだよ。近所のおっさんの話では、犯人の奴は泥だらけでナイフ片手に川沿いを歩いていたらしいんだ。」
「ってことは、ランドセルはどっかに埋められてて、大事なものは土の中?」
「その可能性もあるだろな。」
そんなの犯人に聞かなきゃわからないじゃないか。
ついに壁にぶち当たった。
そう簡単に見つかるとは思っていなかったが、さすがに現場付近をあちこち掘り返して歩くわけには行かないだろう。
僕らには、うーん、と腕組みをして唸ることしかできなかった。
窓からはすこし
だけ涼しい風が舞い込んでいた。
明日は雨が降るらしい。
もちろん、宴会の後片付けと同時進行で。
昨夜のビールの空き缶をゴミ袋に放り投げていく。
「明日は燃えるごみの日か。」
「さっきは、なかなかの名・独り舞台だったぞハル。」
「茶化すなよ。」
僕は苦笑した。
そういえば、燃えないごみは昨日だった。
「あのさ、ハル。関係あるかはわからないけど、俺、思い出したんだよ。」
「何を?参考までに聞かせてくれよ。」
「美奈ちゃんてさ、事件の日は学校の帰宅途中だったんだよ。なのに、発見されたときランドセルが見つからなかったんだ。」
「なんだそれ。おかしな話だな。犯人が持っていったのか?」
「そうなんだよ。近所のおっさんの話では、犯人の奴は泥だらけでナイフ片手に川沿いを歩いていたらしいんだ。」
「ってことは、ランドセルはどっかに埋められてて、大事なものは土の中?」
「その可能性もあるだろな。」
そんなの犯人に聞かなきゃわからないじゃないか。
ついに壁にぶち当たった。
そう簡単に見つかるとは思っていなかったが、さすがに現場付近をあちこち掘り返して歩くわけには行かないだろう。
僕らには、うーん、と腕組みをして唸ることしかできなかった。
窓からはすこし
だけ涼しい風が舞い込んでいた。
明日は雨が降るらしい。