春待つ花のように
 カインは顔を上げると、ノアルのことを見た。

「早いほうがいいですよね。今から呼んできます」

「あ、やっぱり俺も行く。夜なら役人も少ないだろうし、彼女の仕事を邪魔するのは悪いから」

 ノアルはそう言うと立ち上がった。

 アンジェラは、『行かない方が安全』という顔をしていたが、彼の決意の固まった顔を見ると、止めることは出来なかった。

「カイン、絶対に役人には見つからないでよ」

 シェリルが怖い顔をして言った。















「今日はもう閉店…」

 店に入ってきた2人組みに作業しながら、イブが言う。

 店内に入ってきたのが、カインとノアルだと気がつくとイブは瞳を大きく開けて驚いていた。
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