春待つ花のように
 ローラとならそれが出来そうな気がする。

 彼女なら、自分に何があっても傍にいてくれる。そんな気がする。傍にいて支えてくれる。『諦めないで』そう声をかけてくれる。

 今の自分には、傷を舐め合い痛みを紛らわすことではない。傷を治す治療が必要なんだ。











 店のドアが開くと、ローラは安心した顔をした。シェリルとカイン、2人で店を出て行ったときからずっと不安で仕方がなかった。

 2人はどんな関係なのだろうか。話を聞いている限りでは、親密な関係を感じる。

 ノアルのことも知っているというのことは、昔の仲間…。彼らの拠点にしている薬屋で見たことがある…と考えれば見たことがあるかもしれない。

 どんな女性だったか。よく覚えていないが、あの場所にいた女性たちは皆、自分のことを軽蔑していた。

『スラム育ち』

 それは彼女たちには、気に入らないようだった。

「ローラ、すみません。お待たせしてしまいました」

「いえ…」

 カインは店内に入ると、カウンターに座っているローラの横に座った。
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