春待つ花のように
「マリナ、どうした? 今日は元気がないな」

「え? ちょっと本の続きが気になってしまって…それだけです」

「俺よりも本がいいのか?」

「いえ、そういうわけでは…」

 レイはムッとした表情になると、マリナのドレスを胸元から力を入れて破いた。

「マリナに会いたくて仕事を早く切り上げてきたのに、本が気になるだと?」

 マリナは破かれた胸元を押さえると、首を横に振った。

「ち、違います。私もレイ様に会いたくて…」

「お前は本が気になると言っただろ」

 レイは彼女の頬を平手で叩くと、腕を掴んでベッドに放りなげた。マリナは布団に叩きつけられると、すぐにレイの大きな体が上に圧し掛かってきた。

 気持ち悪い。

 マリナは体に力が入る。毎回毎回、やることは同じなのに、慣れないマリナ。無理やり、レイに押さえこまれて後は彼の成すがまま。

 抵抗することも出来ず、歯を食いしばり、彼が満足するまで耐え続ける。

 今日はレイの機嫌を損ねてしまった。いつもより激しい動きにマリナは涙を流して、彼が疲れて眠りにつくまで天井を見つめた。

 ノアルに会いたい。きっと彼なら自分を救ってくれる。
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