揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「驚いたよ、電話もらってさ」
そう言って電話を切ると、先輩は携帯をジーンズのポケットにしまった。
「あのっ…間違えて、そのっ……」
いきなり本人を目の当たりにして、咄嗟に言葉が出なくなってしまっていた。
とにかく謝って誤解をときたかったのに、しどろもどろになってしまう。
「間違い電話でも、俺はラッキーだったけど?由佳ちゃんの番号ゲットできたし」
そう言って笑うと、先輩はあの大きな手を私の頭にそっと乗せてきた。
不覚にも、その手のぬくもりを嬉しく感じてしまい。
残っていた涙の粒が、再び流れ始める。
「俺で良かったら、話してみない?」
そのまま頭を撫でられ、零れ落ちる雫を反対の手で拭われた。
かなりの至近距離。
だけど、今の私は…それを疎ましくは思わなかった。
話を聞いてくれるなら、先輩でもいい。
そう思える程に、心が弱っていたんだ。
「ちょうど今、バイト上がって帰ろうと思ってたトコなんだ」
そう言って先輩が指差したのは、この間私と大翔君がランチをしたファミレス。
大きな道を挟んで向かい側に先輩がいただなんて、全然気付かなかった。
「そこのコンビニ行こうと思ったら、電話が鳴ってさ。登録してない番号だから誰かと思ったら、由佳ちゃんだったとはね。しかも、こんな距離にいたのにさ」
コンビニは、ここから3軒ぐらい行った先にある。
電話を掛けてなかったとしても、もしかしたら同じ結果だったのかもしれない。
そう言って電話を切ると、先輩は携帯をジーンズのポケットにしまった。
「あのっ…間違えて、そのっ……」
いきなり本人を目の当たりにして、咄嗟に言葉が出なくなってしまっていた。
とにかく謝って誤解をときたかったのに、しどろもどろになってしまう。
「間違い電話でも、俺はラッキーだったけど?由佳ちゃんの番号ゲットできたし」
そう言って笑うと、先輩はあの大きな手を私の頭にそっと乗せてきた。
不覚にも、その手のぬくもりを嬉しく感じてしまい。
残っていた涙の粒が、再び流れ始める。
「俺で良かったら、話してみない?」
そのまま頭を撫でられ、零れ落ちる雫を反対の手で拭われた。
かなりの至近距離。
だけど、今の私は…それを疎ましくは思わなかった。
話を聞いてくれるなら、先輩でもいい。
そう思える程に、心が弱っていたんだ。
「ちょうど今、バイト上がって帰ろうと思ってたトコなんだ」
そう言って先輩が指差したのは、この間私と大翔君がランチをしたファミレス。
大きな道を挟んで向かい側に先輩がいただなんて、全然気付かなかった。
「そこのコンビニ行こうと思ったら、電話が鳴ってさ。登録してない番号だから誰かと思ったら、由佳ちゃんだったとはね。しかも、こんな距離にいたのにさ」
コンビニは、ここから3軒ぐらい行った先にある。
電話を掛けてなかったとしても、もしかしたら同じ結果だったのかもしれない。