揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「由佳じゃないんだから、ちゃんと周り見てから話してるよ」


「どういう意味よ……?」


「とにかく、俺はまどかさんの事なんて好きじゃないから。彼女を抱くのだって、生きてく為の手段でしかないし。俺が誰を好きかなんて、由佳が一番分かってるはずだよ?それとも…今から確認しに行く?」


口角を少し上げてニヤッと笑う時の彼は、いつだってエロモードに入る時であって。

たぶん…私にしか見せない顔なんだと思う。


そんな表情にキュンってきてしまう私も、やっぱりエロなんだろうか……?


「と、とりあえず、今日はもう遅いから無理っ」


家には、遅くなるとは告げてないから。

また心配掛けてしまうかもしれないし。


「じゃあ、明日ならいいんだ?」


「あっ、明日は…いいけど」


ホントは今からでも彼と愛し合いたかったけれど。

今日はもう時間がないから。


そういう事をシたいっていう気持ちはあるんだって事を、何となく伝えたかった。


「明日…か」


呟くようにそう言った彼は、急に表情を曇らせていて。

私は、何だか不安に襲われてきた。
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