揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「大翔君……?」


沈黙を破るその声には聞き覚えがありすぎて。

俺が唯一愛おしいと感じるその声を、まさかここで聞くとは思わなかった。


「由佳……」


雅志の後ろに、その姿を見つけ。

俺は、ただ呆然と見つめる事しかできなかった。


「えっ?あれっ、由佳さん?」


俺達の声に驚き、雅志がくるっと体を後ろに向けた。

さっきまでは無かった由佳の姿に、アイツもひどく驚いている。


「あっ、雅志君。ごめんね、何か話してたんだよねっ?」


俺達の間の空気を察したのか、慌てて由佳は後ずさりし始め。

そんな彼女を急いで俺は呼び止めた。


「由佳っ、話があるから」


「えっ……」


「『由佳』……?」


驚いた顔をしているのは、由佳だけじゃなかった。

俺と由佳の顔を交互に見ながら、雅志は戸惑った表情を見せている。


そりゃそうだよな、コイツは俺達の関係を知らないわけだし。


「雅志、話してた俺の彼女」


そうアイツに告げ、俺は由佳の隣に歩いて行った。

いきなりの展開に驚いている彼女をとりあえず無視して、雅志へと視線を向ける。
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