愛かわらずな毎日が。
「あのっ……、お、お疲れ様です。
えっと、…これ。……よかったら、」
手にぶら提げていたコンビニの袋を福元さんの机の上にそっと置いた。
「………え?」
「あ……。おなか、空いてませんか?」
「それは、……まぁ、空いてはいるけど」
「だったら、どうぞ。……どうぞ、」
少し躊躇いながらも、机の上に置かれた袋の中を覗いた福元さん。
「これ、って」
「あ。差し入れですっ」
「え……?」
近くのコンビニで買い込んだ、おにぎりやサンドイッチに飲み物。
袋の中身から私へと視線を移した福元さんの、困惑した表情に私の心拍数と体温が上昇する。
誰が残っているのかもわからないのに、わざわざ差し入れを持ってくるやつなんてそうはいないだろう。
深く追求される前に、
「一緒に食べませんかっ」
そう言ったのだけれど。
「……………」
「………一緒に、」
「間宮さん、さっき食事してきた、って」
「………あ。そうでした」
しまった。
またやってしまった。
苦し紛れにしたいいわけが、
「最近、食欲あり過ぎて困ってるんです!」
なんて。
食べることしか能がないやつだって、自分で言ってるようなものだ。
顔も体も一気に熱くなる。
チラリと盗み見た福元さんは、いつものように軽く握った拳を口元に置いて笑いを堪えていた。