愛かわらずな毎日が。

ごめん、って。

なにに対して謝ってるんだろう。


一緒に海に行けなかったこと?

電話に出なかったこと?

連絡しなかったこと?


それとも。


他の女と一緒にいたこと?


忘れかけていた怒りの感情が思い出される。

流していた涙が悔し涙へと変わる。


少しだけ、みつひろのことを試すつもりで。

「実は、さ」って。

他の女の肩を抱いていた理由を、聞き出せるんじゃないかって。

そう思ったから。

だから。


「おばあちゃんの……具合は、どう、なの?」


そう訊いたのに。


「大丈夫だって。心配ないって言われた」


みつひろは、笑顔で嘘をついた。


みつひろから離れ、溢れる涙を何度も拭うと、擦りすぎた頬がヒリヒリと痛んだ。


「そう……。よかった」


こう言えば、私たちは今まで通り一緒にいられるのだろうか。

聞きたくもない言葉を、聞かされずに済むのだろうか。

将来を約束する言葉をくれる日が、訪れるというのだろうか。


……ちがう。

そうじゃない。

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