愛かわらずな毎日が。
「ありがとう」
みつひろがサイドブレーキをかけたのを確認し、シートベルトを外した私。
「……ごめんな」
みつひろはそう言うと、口をきゅっと結んだ。
みつひろの言った「ごめんな」には、きっといろんな想いがつまってる。
私は、それを受け取った証拠に、
「送ってもらって、助かっちゃった」
そう言って笑ってみせた。
「こんなの、ぜんぜん」
こんな穏やかな終わりを想像していなかったであろうみつひろの目に、うっすらと涙が滲む。
外灯のあかりのおかげでそれを知ることができた。
「さて、と」
小さく息を吐き出した私は助手席のドアを開け、車を降りた。
サヨナラするのは辛かった。
このまま終わってしまうのかと思うと、胸が締めつけられたように苦しくなって。
のどに引っかかったままの言葉を、吐き出してしまいたくなった。
だけど。
その言葉は、みつひろを困らせるだけ。
わかってるから、口にはできない。
だから、ゴクンと飲み込んだんだ。