愛かわらずな毎日が。

「ねぇ」


「うん」


「最後に、いいわけしなくていい?」


なんて。

またマヌケなことを言って時間稼ぎをしてしまう。


「ううん。いい」

小さく微笑んだみつひろ。

「あっ、そ」

バタンとドアを閉めた私。


「後悔しても、しらないからね」


窓越しに、サヨナラの代わりに贈った言葉。

この言葉がみつひろに届いたかどうかわからなかったけれど。

みつひろは小さく手を挙げると、ゆっくりと車を出した。


暗闇に吸い込まれるように小さくなっていくみつひろの車。

赤いテールランプが見えなくなってからやっと、小さく手を振ることができた。


終わっちゃった。

私たち、もう。


今頃になってまた、ぽろぽろと涙が溢れ落ちる。


「ほんと、どこまでマヌケなんだか」


久しぶりに見上げた夜空は、涙で滲んでしまっていた。


「だから言ったでしょ?続かない、って」

みつひろと付き合うことに最後まで反対していた友人。

別れたと話したら、きっとそう言うのだろう。


私たちが過ごした二年間を、簡単に否定してしまうんだ。

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