愛かわらずな毎日が。

日付はすでに変わっていた。


家の鍵も持たずに出てきた私は、妹の部屋の明かりがついていることを確認し、携帯を開いた。


『もしもし?』

「あ、私。鍵、開けてくれない?」


妹の部屋を見上げると、少しだけ開いたカーテンの隙間から妹が顔を出した。

『ちょっと待ってて』

「うん。ごめん」


ジンジンとする目を閉じて深呼吸をする。


大丈夫。

もう、大丈夫。


そう自分に言い聞かせながら、ふうっと息を吐き出すと、不意に、

「お姉ちゃん、泣いて帰ってきた」

「どうせ、みっちゃんに捨てられたんでしょ」

頭の中で妹と母親の会話が流れた。


「ほら、ごらん。言った通りでしょ」

母親の勝ち誇った顔が目に浮かぶ。


ふんっ。


頭の中の母親にそっぽを向き、目にたまっていた涙を拭った。


しばらくして、静まりかえった家の中から妹が階段を降りてくる足音が聞こえてきて、私は慌てて頬に残る涙のあとを拭い、鼻をすすった。


真っ暗だった玄関に明かりが灯る。

ガチャ、っと鍵の開く音にあわせて、もう一度鼻をすすった。

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