愛かわらずな毎日が。

それから二日後のことだった。


「間宮さん。これ、お願いできる?」

出社してきた田辺部長が、席に着くなり引き出しの中から数枚の用紙を取り出して言った。


「なんですか?」

今日が給料日ということもあり、朝から気分よく仕事に取りかかっていた私は、笑顔で部長のもとへ向かった。


「これなんだけどね。今日の夕方の月例会議に間に合うように作ってもらいたいんだ」

「あ、はい。わかりました」


うちの会社では月に一度、部長やら主任やら肩書のついた人間が集められ会議が行われる。

会議といってもそんな大それたものではなく、各部署からの連絡事項を伝える場として開かれるものだ。


私は差し出された用紙を受け取り、その場で内容を確認する。


「保養所利用の予約開始と、女性社員制服支給のお知らせと、……えっ?な、なんですか?これ」

三枚目の用紙で手を止めた。


「見ての通りだよ」


「今、…ごろ?」


「そう。今ごろ」

田辺部長はそう言うと、香織のいれたお茶をすすった。



人事異動

6月1日付で本社勤務とする。

第三営業部部長 福元 壮真

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