愛かわらずな毎日が。

午後三時を過ぎたくらいから徐々に、営業所の部長や主任クラスの人間が本社へと集まってくる。


「福元が部長?」

「うそだろ?まだ早いよ」

「っていうか、第三?」


掲示板に貼り出している途中、そんな声が聞こえてきた。


仕方ないでしょ。決定したことなんだから。


思わず口に出しそうになりながらも、それをゴクンとのみ込んで、最後の画ビョウをさしたとき。


「ご苦労様」

そう声がして、目の前に白い箱が現れた。


「えっ?」


見るからにケーキが入っていると思われる箱を持って立っていたのは。


「福元、さん……」


すぐ近くにある清潔感漂う笑顔に、心臓がドキンと音を立てた。


「これ、よかったらどうぞ。休憩時間には間に合わなかったけど」


「えっ…。なっ…、なんでですかっ?」


「ほら。部長にケーキをご馳走になるはずだったのをダメにしちゃったから」


「………あ、」


「ん?」


「え、っと……。それなら香織が、……。臼田さんが買っておいてくれたんですよ。だから、私、しっかり食べてるんです……」


カァッと顔が熱くなって、思わず下を向いてしまった。

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