愛かわらずな毎日が。

「なるべく早めに提出してくださいね」

柴田部長に書類の入った封筒を渡し、チラリと福元さんに視線を送る。


……今日も忙しそう。


6月に入ってから、柴田部長の退職の手続きのこともあり、いつもより営業部の部屋へ来る機会が増えた。

必然的に福元さんの姿を目にする機会も増える。


入れ替わり立ち替わり誰かがやって来て、指示を仰いだり。

受付伝票、営業日誌、その週の営業目標など、みんなの提出物の確認作業をこなす姿だったり。

いつもそんな状態。

でも。

私が目にしているのは、ほんの一部。

福元さんの抱えている仕事の量はきっと、私が想像している以上のものだと思う。


「間宮さん。これ、経理に持っていって」

「間宮。コピー用紙の補充しておいてくれる?」


営業部の部屋に顔を出す機会が増えれば、頼まれる雑用も増える。

以前の私なら、それくらい自分でやってよ、と思っただろうけど。

今は、福元さんと比べたら大した仕事じゃない、と思うくらい。


なんだか、不思議。

自分の中で何かが変わっていくことが、嬉しいような。


こんな自分も悪くない。


そんなことを思ったりもした。

< 65 / 320 >

この作品をシェア

pagetop